ベトナム人材採用で知っておくべきこと

高度人材エンジニア・介護人材・留学生・外国人技能実習生ときどき特定技能

ベトナム理解のための簡単近現代史

当然のことですが、ベトナム人材との良好な関係を構築するには、「ベトナム」に対する理解を深める必要があります。そこで今回、歴史の転換点となったベトナム全土を巻き込んだ戦争や事象を世代に分けて、簡単にご紹介します。

 


1800年代より以前

まず、ベトナムを語る場合、1800年代以前については、ほぼ中国歴代王朝による侵略や独自王朝の勃興を繰り返し、相当複雑な話になります。少なくとも1800年代以降の歴史であれば、より多くのベトナム人と共有できる部分が多いと考えられますので、その時代から解説をします。


1800年代以降

1884年清仏戦争に敗れた「清(現「中国」)」はフランスにベトナムの植民地支配を認め、3年後の1887年に仏領インドシナ連邦として植民地化を完成します。その結果、今でも現地ベトナムではフランス様式の石造ビルが並ぶ一角も見られ一種独特の風情となっている場所があります。このフランスによる支配は、1940年にフランス本国がドイツに降伏したことにより終焉を迎えます。約60年間のフランス支配を受けた影響で、今でも高齢者の中には片言のフランス語を理解できる方々もいます。
 

第二次世界大戦(1940年代)

この時期は、日本を含めた枢軸国と米国を中心とした連合国との戦火に巻き込まれ、結果的に日本が第二次世界大戦に敗戦しポツダム宣言を受諾、無条件降伏をしたと同時にベトナムは解放され「ベトナム民主共和国」が樹立を宣言、ホー・チ・ミンが初代国家主席兼首相に就任しました。
 

インドシナ戦争第一次インドシナ戦争

1946年、第二次世界大戦でドイツの敗戦でフランスが復権、同国がベトナムに種々介入、さらなる独立戦争が勃発。1954年には独立戦争終結(フランスは撤退)するも、ここでベトナムは南北に分断される結果となり、北は社会主義国である中国、旧ソ連に支持され、南は米国に支援される形になりました。
 

ベトナム戦争第二次インドシナ戦争

一般的に言われる「ベトナム戦争」は第二次インドシナ戦争とも呼ばれ、1962年に始まり、1975年に南ベトナム北ベトナムに全面降伏、ベトナム共和国が崩壊する結果となりました。日本では、これより先、1973年に国交が樹立されています。1976年には南北統一選挙により「ベトナム社会主義共和国」に改名、現代の姿に近い国家様式になりました。
 

中越戦争第三次インドシナ戦争

カンボジアとの国境紛争に端を発した第三次インドシナ戦争は、中越戦争とも呼ばれ中国との戦争経験をするも、1990年にはカンボジアとの戦争終結、1991年には中越関係正常化を実現しました。この時期より「ドイモイ(刷新)運動」が活発化し、「社会主義市場経済」の道を進むことになりました。
 

各国との関係改善時期

仏、米などとの国家間関係の改善が図られ、2003年には日越投資協定締結、2007年WTO世界貿易機関)に正式加盟し、今では経済連携協定EPA)及び自由微応益協定(FTA)に参加するまでに至っています。
 

現在のベトナム

現在2018年におけるベトナムはここ数年来の好景気を持続しており、高いGDPを弾き出しています。この要因としては、輸出の拡大が背景に有り、米国、中国、日本のTOP3を含めて輸出が年々拡大されています。また、TPP(環太平洋パートナシップ)によりさらに加速することが予測されています。

 

f:id:ChopsticksLR:20180802232017j:plain

激動の歴史の中も雄大に流れるホン河

 

edicavn.com