ベトナム人材採用で知っておくべきこと

高度人材エンジニア・介護人材・留学生・外国人技能実習生ときどき特定技能

宿泊業4団体、「一般社団法人宿泊業技能試験センター」設立 外国人就労の態勢整備

宿泊業4団体、「一般社団法人宿泊業技能試験センター」設立 外国人就労の態勢整備

 

来年施行予定の新在留資格に向けた動きです。最初に対象職種として発表された「宿泊」業界での動き。新在留資格については、議論の最中でまだほとんど明らかになっていないのですが、「一定の語学力」と「一定の専門性・技能」を有した、即戦力となる外国人材ということは決まっています。この「一定の」の基準は、まだ設定されていません。技能実習(3年)を修了した者は試験を免除とあるので、それが必要な技術レベルになるのでしょう。本ニュースでは、その「一定の専門性・技能」を測るための試験センターを設立したというニュースです。
 
技能試験の基準がまだ公になっていない段階でのセンター設立。業界団体が4つも動いていることなので、ある程度政治側との情報交換はなされているのだろうと推察できます。
「宿泊」は、技能実習制度の対象職種にも入っていないので、指定に入れてもらうための「技能評価試験」実施機関・体制確立の役割も持たせているとのこと。
 
在留資格については、まだ情報は少ないですが、このニュースから判断すると、まずは、技能実習生の延長施策としてスタートするのでしょう。
日本に試験センターがあるということは、ベトナム国内で技能を測ることはできません。日本在住者に絞られます。そうなると、数は限られてしまいます。5業種で50万人という数値目標だったものが、現在では、各産業界の声を聞き入れ、14業種にまで候補の数が増えています。そうなると、さらに多くの外国人が必要になります。とても国内にいる実習生や留学生だけで足りず、海外からの採用が必要になってきます。そうなった時に、どのように日本語力と技能レベルをチェックするのか、行方が気になるところです。
 
本ニュースでは取り上げられていませんが、どんな組織が新在留資格の人材を扱えるのかも大きな問題です。技能実習制度に則った海外の送出し機関&日本の監理組合だけが扱えるのか、他の組織でも扱えるのか。長年かけて改善されてきた技能実習制度生かすべきという考えは当然ありますが、送出し機関&監理組合に利権が集中するという問題点を懸念する声もあります。それらを踏まえてどう落とし込んでいくのか。続報が待たれるところです。

edicavn.com

ベトナム人にとっての日本 

我々は、日本人から見たベトナム人という視点を中心に見がちですが、双方向理解のためには、ベトナム人側から見た「日本」の印象についても知る必要があります。今回は、ベトナム人から見た日本についてご紹介したいと思います。

 

日本全体に対するイメージ

ベトナム人にとって、日本と言う国は近くて遠い国のイメージがあるようです。同じアジア圏内にある国ですが、その発展状態や独特の文化を見たり、聞いたりした時にそのようなイメージを受ける人たちが多いようです。しかしこのイメージも年々薄れてきて若者を中心にJ-POP等も親しみを込めて受け入れられています。「最先端技術」、「資本主義の成功」、「豊かな民族性」、「多様な文化」、「風光明媚な景色」等のイメージを持っていると言っても良いかもしれません。特に日本の技術などはホンダ車製のバイクやトヨタニッサンに代表される車を通じてイメージされることが多いようです。ベトナムでは、財産要件などビザ取得のハードルが高く、個人が自由に日本へ旅行できる環境にありません。それだけに、我々が思う以上に、ベトナムの人は、日本に対して憧れを抱いています。先人たちが築いた日本のイメージを現代に生きる我々は、維持し、高めていけるように努めなければなりませんね。

 

日本での就労についての意識

ベトナム人が日本で就労する場合には、幾種類かの限定的な人材が来日就労できる制度があります。近年日本においてベトナム人が就労する機会が増えたことで、ベトナム人の日本に対する「就労現場」としてのイメージ・意識が高まって来ています。それに応じて、日本で技能・技術を身につけたいと思う若者が増加しているのです。それと同時に日本に行きさえすれば「稼げる」というイメージが独り歩きして、高額な手数料を払ってでも、日本で働こうとするケースが増え、それが日本での失踪や犯罪行為へとつながっているという負の面も生じています。

 

文化、経済面での交流は今後ますます活発に

ベトナム人の多くは、スマホの普及により、海外事情に触れ、多くの異文化・異習慣に対しても事前情報を入手しています。現地でも、高品質で安全・安心のMADE IN JAPANは、高い人気を誇っています。こうした日本への興味、憧れが、SNSを通じた口コミ等で広まり、さらに親日感情が醸成されています。また日本は、就労先としても一定の人気を得ています。現実問題として、まだまだ経済格差があり、職種によっては、同じ仕事でも日本とベトナムでは、5倍以上の差があることもあり、日本は有望な「出稼ぎ先」として認識されているのです。技能実習制度の不備や出稼ぎ留学生による犯罪行為などが社会問題化しつつある現在でも、ベトナムの人にとって日本は、一度は行ってみたい国でもあり、働いてみたい国なのです。日本での就労体験・経験は、ベトナムに帰国してからも求人市場で評価されること、そして、日本が外国人受け入れにさらに大きく門戸を広げつつあることから、まだ当分日本での就労を希望する人が増えていくことでしょう。

f:id:ChopsticksLR:20180810114255j:plain

ジャパンブランドの人気が高いため、「日本風」があふれる

 

edicavn.com

ベトナム人に現場で活躍してもらうための傾向と対策

さて、今回は前回に引き続きベトナム人気質についてご紹介したいと思います。前回は良い点ばかりを列挙しご紹介しましたが、全て人が完璧なわけもなく、日本人でも、ベトナム人でも良い面があれば、悪い面もあるのは当然です。ここでは、就労という組織行動の側面でベトナム人がどうなのかを見たいと思います。今回は前回とは異なり、日本人の目からはやや悪いと思える側面をご紹介したいと思います。


ベトナム人の就労者として良くない気質(1) 会社よりも個人

ベトナム人は企業組織と言う「団体」よりも「個」に重きを置く風があります。会社への帰属意識よりも、個人のスキルアップ、成長、収入アップが優先。せっかく教育したのに、すぐに転職されたなんて話もあるくらいです。ただ一方で、家族・親戚といった身内を大切にするので、社内の人間関係においてプライベートに踏み込んで、おせっかいなほどウェットな関係づくりにつとめると、家族のように信頼し、頑張ってくれるようになります。

 

ベトナム人の就労者としての良くない気質(2) 「報連相」ができない

ベトナム人は、「報連相」が上手く出来ません。つまり、ビジネスコミュニケーションが上手く取れません。日本人にとって当たり前のビジネスリテラシーが欠如しているため、業務上でストレスを感じることがあるかもしれません。しかしこれは、ベトナムでそれらを教える教育や研修がないから。改善できないものではなく、会社側からのアプローチとして、また日々のルーチン業務として、報告、連絡、相談を行わせるようにし、次第に学習させることでこの部分を克服していかなければなりません。


ベトナム人の就労者としての良くない気質(3) プライドが高い

ベトナム人はプライドが高い人が多いと言われます。ミスや知識がないことを「恥」と考えるところがあり、不明な点があっても、その都度確認せず、自分で勝手に判断して進めてしまう傾向があります。それによってミスをしても言い訳をして、認めませんし、謝りません。しかし、ここで声を荒げて人前で怒鳴ってしまうと、逆効果。我々が思う以上にショックを受け、後々の関係に支障をきたす恐れがあります。誤った方向に進んでいたり、作業が滞ったりしていないか、最初のうちは作業状況をこまめにチェックし、大きなずれが生じないようにしてください。
 
 
上記にあげた以外にも、「時間にルーズ」「言われたことしかしない」「短期的な利益に目が走り、長期的な利益を求めない」なども、言われます。ただ、これらは特に「ベトナム人に限って」というものではなく、東南アジア出身の就労者に共通する部分でもあります。
外国人である以上、日本人と同じように考えていては、溝は深まるばかり。日本人と異なるこれらの気質を踏まえ、お互いの理解を深め合えば、彼らはこれ以上ない戦力となるはずです。

f:id:ChopsticksLR:20180807174356j:plain

ベトナム戦争終結を記念したプロパガンダポスター

 

edicavn.com

就労者としてのベトナム人の気質 ~ベトナム人理解のために~

多くの外国人就労者に接するにつけ、いわゆる発展途上国からの来日者全般に言えることですが、来日当初ほぼ全ての人がシャイでおとなしい印象を受けます。初めて訪れる国(日本)で自身を強調し、我を出す人は稀です。まるで「借りてきた猫」のような状態になっている場合が多いようです。その後半年、1年と長く付き合い始めると、その方々の良い所、悪い所が見えてきます。このことは、各外国人就労者が仕事にも慣れ、日本での生活環境にも慣れ、彼ら個人の個性が出始めた証です。この時になって、「え?こんな人だったの?」などの想定外の驚きを無くすために、ベトナム人に関してその気質を中心に、今回と次回の2回に分けてお伝えしたいと思います。

 

ベトナム人の就労者として良い気質(1) 真面目で勤勉

ベトナム人は何といっても「真面目でよく働く」と言われます。100人のベトナム人がいて、全ての方々が真面目で、よく働くわけではありませんが、多くの外国人就労者や、日本における非正規雇用の若者を見ていて、その比較でトナム人就労者は、「真面目でよく働く」と言う印象が持たれているようです。もちろん、経営者や人事担当者、会社の同僚・先輩等の意見アンケートなどでも、この点が強調される点になります。

 

ベトナム人の就労者として良い気質(2) 手先が器用

多くのベトナム人は手先が非常に器用で細かな仕事ができます。また総じて視力も良いベトナム人が多く、就労に関しての利点と言われます。ベトナムでは、我々が驚く物や量を積載しているバイクをたくさん見かけますが、この積載を可能にしているのが、独自に作り出した積載用金具。既存の物を工夫、改良して、効果的に使用するのにベトナム人は長けているように感じられます。

 

ベトナム人が就労者として良い気質(3) 日本人と価値観が近い

宗教的な問題として前回も取り上げましたが、ベトナムにおける宗教は仏教(大乗仏教)を国民の大部分が信仰しています。この他にはカトリック教やカオダイ教(地場宗教)等。ベトナムにおける仏教が日本と同じ大乗仏教であることから、タイ・カンボジア等で信仰されており小乗仏教上座部仏教)とはやや異なることから、日本での生活全般にわたる慣習・礼法・精神世界を理解しやすくなっています。

 

 

f:id:ChopsticksLR:20180806002722j:plain

この積載はただ危険なだけ。。

 

edicavn.com

ASEANの中でどうしてベトナムなのか

ここでは、日本での就労目的を持った人材を擁するASEAN諸国の中での「ベトナム人」のポジションをお示ししたいと思います。


そもそもASEANとは?

初めて東南アジアに関心を持たれた方々で、いまさら基本中の基本「ASEANとは?」をおさらいしたいと思います。ASEANとは“Association of South‐East Asian Nations”の略称で、日本語では「東南アジア諸国連合」です。加盟国は、この連合が発足した1967年のインドネシアシンガポール、タイ、フィリピン、マレーシアから始まり、その後順次、ブルネイベトナムミャンマーラオスカンボジアが加盟、ラオスが1999年に加入したのが最後になります。地政学的な国々で見ると残りは、パプアニューギニア東ティモールがありますが、未だ正式加盟には至っていません。しかし、その名の示す通り、地域的には東南アジアにおける中小国家の連合体であり、中国、インド、日本等とはある意味利益相反する場合もある国々で構成されています。

 

人材市場として見たASEANの中のベトナム

近年、日本による人材需要が劇増しているベトナムASEAN諸国の中でなぜ選ばれるのかを見ます。
ASEAN諸国は、ほとんどが発展途上国であり、若い国民を抱えている共通点があります。亜熱帯、熱帯地域での生活慣習から、おおらかで時間にルーズ。家族第一で、家族に何かあれば直ぐに帰国と言った点も類似しています。ただ、すべての国の人材が日本の労働市場にマッチしているかというと、そうではなく、個々に検証していくと、経済力や宗教、文化などの理由により候補から漏れ、ベトナム人材に行きつくプロセスが見えてきます。
まず、シンガポール、マレーシアは、ASEANの中でもトップレベルの経済発展を遂げ、日本に出稼ぎを希望する人材が多数いるような国ではありません。タイも同様に国内市場が成熟しているとも言えます。ASEANでもっとも多くの人口を抱え、日本への人材派遣も多いインドネシアは、イスラム国家で「礼拝」や「ラマダン(断食月)」などに象徴される生活様式の問題等で日本での就労に不便さを感じる場合があります。古くから日本に出稼ぎ労働者の多いフィリピンは、公用語が英語ということもあり、出稼ぎと言えば、英語の通じる欧米圏が主流となっています。ミャンマーは、ベトナムに次ぐ人材の宝庫として注目されていますが、国が発展途上にあり、資金を準備して海外に出稼ぎに行く人の数もこれから増加していくという段階です。カンボジアラオスなどその他の国は、人口が少なく、経済規模も小さいため、まだまだこれからといったところでしょう。
結局、ベトナムが、言葉は良くないですが、ASEAN諸国の中で消去法的に残り、かつ、意欲にあふれ、知識や経験を持つ人材が豊富に存在するという理由からベトナムが急浮上していると言えます。


チャイナリスクを考えて

製造業での経営・人事系の方の中には、ひところ中国の安価な労働力を求めて中国の工業団地などに進出されたケースが多いと思います。また、そうした中で多くの企業で成功している場合もあり、良し悪しを判断することはできません。しかし、ジャパンバッシングによる不買運動、不就労行動などで在中国の日系企業を悩ませた時期もありました。こうした一種の「歪」がある中で、中国一国に頼り切ることの是非論があり、また「人材市場」としても中国人材の費用高騰が逆風となる広義の「チャイナリスク」を考慮し、ベトナムへの移転、進出、ベトナムからの人材確保を考える企業が増えています。

 

edicavn.com

ベトナム基礎知識 ~政治、経済、社会~

今回は現代におけるベトナムの「経済」と「社会」について解説したいと思います。多くの方は、「社会主義国なのに市場経済が発展している」ことに不思議さを感じている方々がいるかもしれません。また「大国の脅威に曝され続けてきた社会」とはどうしたものかと言う疑問も持たれる方もいると思います。今回は、それらの疑問にお答えするとともに、今現在のベトナムを理解する上で重要キーワードもお示ししたいと思います。
 

ベトナムの統治体制】

ベトナムは現在「社会主義共和国制」を布いており、ベトナム共産党によって「一党独裁制」になっています。一党独裁と聞くと中国共産党を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、ベトナムの場合一党独裁ではあるものの、中国共産党の体制のように最高指導者に権力が集中することが防止されています。つまり、緩やかな集団指導体制を採っています。つまり、ベトナム政治は「四柱」と呼ばれる4名の長により治められており、
ベトナム共産党の最高職である党中央委員会書記長
国家元首である国家主席
③ 政府の長である首相
立法府である国会議長
以上4名がこれに当ります。
 

ベトナムの行政】

政府管轄下の行政府におけるいわゆる「役人(公務員)」は官僚的思考に基づき行動するものとされています。言い換えれば「融通が利かず、教条主義に終始する傾向がある」ことになります。政治が共産党一党支配の下、市場経済の甘い蜜を得ようとしているところは、中国と酷似していると思われます。現にベトナムは、世界のワーストランキングにランクインするほど、ワイロ文化がはびこっており、経済の成長性を阻害しているとも言われています。民主化されていない体制であることからなかなか抜本的な改革も進められていません。しかし、一方でベトナム人が持つ効率的・合理的なマインドからこうした官僚主義的な傾向を透明化させ、簡素化する改革も近年盛んに行われています。
 

ベトナムの経済】

ベトナムの経済に関しては、その「経済成長率」に世界の耳目が集まっています。驚異的な速さで成長し、ここ数年維持し続けています。具体的にはベトナム計画投資省の発表では、2016年から年度順に見た場合GDP(国民総生産)は、6.2%、6.7%、6.7%と高い成長率を示しています。(2017年、2018年は実質見込値として公表)この、GDP成長率は、日本で言うと1960年代後半、つまり昭和40年代の高度成長期に示した数値に匹敵します。いわゆる国中が潜在的にも、顕在的にも沸き立っている状態と言って良いでしょう。
 

ベトナムの社会】

ベトナムと言うと一般的に日本人では服装の「アオザイ」、食べ物で「フォー」を思い浮かべる方が多いと思います。決してそれらが間違っていませんが、外国人が日本をイメージして「日本では、着物姿で朝食がお茶漬け」という感覚に似ていると思います。つまり、少し昔風の風俗習慣だということです。街にはカフェ等も多く、現代かが進んでいる場所も多く見られます。
治安の良さは、社会主義ということもあり、東南アジアの中で1、2を争うほど。外国人を狙ったスリ・ひったくりはありますが、命の危険を感じるほどのものはありません。ビジネスに、旅行に、適した環境と言えます。

 

edicavn.com

ベトナム理解のための簡単近現代史

当然のことですが、ベトナム人材との良好な関係を構築するには、「ベトナム」に対する理解を深める必要があります。そこで今回、歴史の転換点となったベトナム全土を巻き込んだ戦争や事象を世代に分けて、簡単にご紹介します。

 


1800年代より以前

まず、ベトナムを語る場合、1800年代以前については、ほぼ中国歴代王朝による侵略や独自王朝の勃興を繰り返し、相当複雑な話になります。少なくとも1800年代以降の歴史であれば、より多くのベトナム人と共有できる部分が多いと考えられますので、その時代から解説をします。


1800年代以降

1884年清仏戦争に敗れた「清(現「中国」)」はフランスにベトナムの植民地支配を認め、3年後の1887年に仏領インドシナ連邦として植民地化を完成します。その結果、今でも現地ベトナムではフランス様式の石造ビルが並ぶ一角も見られ一種独特の風情となっている場所があります。このフランスによる支配は、1940年にフランス本国がドイツに降伏したことにより終焉を迎えます。約60年間のフランス支配を受けた影響で、今でも高齢者の中には片言のフランス語を理解できる方々もいます。
 

第二次世界大戦(1940年代)

この時期は、日本を含めた枢軸国と米国を中心とした連合国との戦火に巻き込まれ、結果的に日本が第二次世界大戦に敗戦しポツダム宣言を受諾、無条件降伏をしたと同時にベトナムは解放され「ベトナム民主共和国」が樹立を宣言、ホー・チ・ミンが初代国家主席兼首相に就任しました。
 

インドシナ戦争第一次インドシナ戦争

1946年、第二次世界大戦でドイツの敗戦でフランスが復権、同国がベトナムに種々介入、さらなる独立戦争が勃発。1954年には独立戦争終結(フランスは撤退)するも、ここでベトナムは南北に分断される結果となり、北は社会主義国である中国、旧ソ連に支持され、南は米国に支援される形になりました。
 

ベトナム戦争第二次インドシナ戦争

一般的に言われる「ベトナム戦争」は第二次インドシナ戦争とも呼ばれ、1962年に始まり、1975年に南ベトナム北ベトナムに全面降伏、ベトナム共和国が崩壊する結果となりました。日本では、これより先、1973年に国交が樹立されています。1976年には南北統一選挙により「ベトナム社会主義共和国」に改名、現代の姿に近い国家様式になりました。
 

中越戦争第三次インドシナ戦争

カンボジアとの国境紛争に端を発した第三次インドシナ戦争は、中越戦争とも呼ばれ中国との戦争経験をするも、1990年にはカンボジアとの戦争終結、1991年には中越関係正常化を実現しました。この時期より「ドイモイ(刷新)運動」が活発化し、「社会主義市場経済」の道を進むことになりました。
 

各国との関係改善時期

仏、米などとの国家間関係の改善が図られ、2003年には日越投資協定締結、2007年WTO世界貿易機関)に正式加盟し、今では経済連携協定EPA)及び自由微応益協定(FTA)に参加するまでに至っています。
 

現在のベトナム

現在2018年におけるベトナムはここ数年来の好景気を持続しており、高いGDPを弾き出しています。この要因としては、輸出の拡大が背景に有り、米国、中国、日本のTOP3を含めて輸出が年々拡大されています。また、TPP(環太平洋パートナシップ)によりさらに加速することが予測されています。

 

f:id:ChopsticksLR:20180802232017j:plain

激動の歴史の中も雄大に流れるホン河

 

edicavn.com